味はどう組み立てるのか ― お惣菜の商品開発という仕事
お惣菜の商品開発の仕事について、
現場で感じてきたことを書いています。
今回は
料理の味をどのように組み立てているのか
という記事にします。
料理のレシピを見ると
材料や作り方が書かれていますが
その分量になる過程に
私の中でイメージしていることがあります。
それは
素材それぞれの役割をどう組み合わせるかという考え方です。
素材の役割
料理の素材には、いろいろな役割があります。
主役になる素材。
味の土台になる素材。
甘味を出す素材。
香りを加える素材。
私は料理を考えるとき、それぞれの素材が持っている役割を意識しています。

例えば
肉や魚は料理の中心になります。
出汁は味の土台になります。
玉ねぎは甘味を出します。
にんにくやスパイスは香りや奥行きを作ります。
それぞれの素材が持っている役割を
料理の中で発揮してもらう。
そうすると、料理の味は
自然に立体になっていきます。
料理の味は
調味料だけで作るものではなく、
素材の役割の重なりで出来ていると
私は考えています。
塩加減の考え方
味を決める「塩適宜」、「塩、胡椒で味を整える」
などとレシピ本や料理番組などで見聞きしますが
これが、また難しいところだと思います。
うまく味が決まらずに、足したり、薄めたりということがあります。
私が料理の味を整えるとき、
ひとつの目安にしている塩加減があります。
全体に対して0.7%~0.9%とか
下味や目的により
1%または、1,5%というように変えています。
結果的に食べ続けても疲れない塩加減を意識して、旨味で補うことを意識しています。
人の体液の塩分濃度に近いと言われる自然なバランスを考慮して最後まで食べやすい味になります。
料理によって変えることもあります。
酒のつまみであれば
もう少し強めの味にしますし、
惣菜として食べる料理は時間経過を意識して味を強めたり、尚且つ
最後まで食べられる味に整えます。
また、季節によっても味は変わります。
例えば冬になると
肉じゃがのような煮物は
少し味を強めにすることがあります。
寒い季節は
温かい料理やしっかりした味が
より美味しく感じられるからです。
料理の味は
数字だけで決まるものではありません。
食べる場面や季節を考えながらも
最後の味を整えていきます。
真ん中の味
ただ、塩だけで味を整えると
人によっては「もう一味ほしい」
と感じることがあります。
そこで私が意識しているのが
「真ん中の味」です。
ただ塩を強くするのではなく、
料理の奥行きで満足感を作る。
例えば
・玉ねぎの甘味
・にんにく
・出汁の旨味
・スパイスやハーブ
・煮詰めたコク
こうした要素を重ねることで
味の中心を太くしていきます。
そうすると単に塩分を強くしなくても
料理に満足感が生まれます。
塩は味の輪郭を整えるものとして
考えています。
料理の中心にあるのは
素材が作る真ん中の味だと思っています。
「旨味」と似ていますが、全体的な味を立体的に作ることを意識しています。
味作りの基礎
私が修行したフレンチレストランでは
まかないでも固形ブイヨンや化学調味料を使うことができませんでした。
理由は味作りの勉強のためです。
玉ねぎの甘味、肉の旨味、野菜の旨味
ハーブ、スパイス
素材が持っている味を理解しないと
料理の味は組み立てられないからです。
もちろん私は
固形ブイヨンや化学調味料を
否定しているわけではありません。
必要に応じて使うこともありますし
生産性やコストを考慮して
使うことを推奨する場合もあります。
ただ、
素材の味を理解していないと
それを使う意味も分からなくなります。
見た目のおしゃれさやうわべの
形だけを真似ることは簡単ですが
基礎を理解していないと
そこから先のオリジナルは生まれません。
基礎を理解したうえで
既製品の材料やタレを使うのと、
理解しないまま使うのでは
料理の出来上がりやなぜ、この素材を使うのかという説明がつかず
原点に戻れなくなります。
これは料理だけでなく
仕事の進め方や
生き方にも少し似ている気がします。
最近は大きな企業になるほど
料理経験のない人が
商品開発を担当することもあります。
それ自体は全く悪いことではありません。
ただ、だからこそ料理の基本や
素材の味を理解することが
より大切になるのではないかと感じています。
味を組み立てる仕事
料理の味は
レシピの数字だけで出来ているわけではありません。
素材の役割。塩加減。真ん中の味。
香り。
それぞれの要素が重なることで
料理は完成します。
お惣菜の商品開発という仕事は
料理を作る仕事というより
味を組み立てていく仕事
なのかもしれません。
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